尹 大栄Yoon Daeyoung

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国際交流室室長、教授

専門分野

経営学

担当科目

経営学a(経営管理)、地域経済論 ほか

経歴

韓国ソウル生まれ。漢陽大学在学中に「富山県費海外留学生」として来日、富山大学経済学部経営学科卒業、神戸大学大学院経営学研究科にて経営学専攻修士・博士課程修了(経営学博士)。東亜大学、静岡県立大学、長野県立大学を経て現職。企業経営や伝統地場産業の国際比較研究を行っているが、近年はファミリービジネス研究の新しい視座を求めてアジア地域をはじめ、ヨーロッパ(とくにイタリアやスウェーデンなど)のフィールド調査を積極的に展開している。主な著書として『日中韓企業の国際比較』(税務経理協会)、『地域産業の永続性要因』(中央経済社)、『地域産業における企業家の韓日比較』(延世大学)、『ファミリーアントレプレナーシップ』(中央経済社)などがある。テニス、ヒマラヤ登山を趣味としている。

自分をひとことで言うと?

ボヘミアン

 

インタビュー

――先生はよく海外を旅されるそうですね。

ええ。自分でも時々思うのですが、どうも血管の中にボヘミアンの濃い血が一滴流れているらしいんです(笑)。昔から一つの場所にじっと留まっているのが苦手で、時間さえできれば世界放浪の旅に出ています。特に好きなのは、いわゆる観光地ではなく“辺境”と呼ばれる地域ですね。

――辺境ですか。

はい。昨年の夏はシルクロードとパミール地域を歩きました。中央アジアの乾いた空気や山岳地帯の風景には、独特の魅力があります。歴史の奥行きを感じますし、人々の暮らしにも強く惹かれます。

――かなり本格的な旅ですね。

どちらかというと、快適な旅よりも少し冒険的な旅のほうが好きなんです。不便な場所ほど、逆に面白い。予定通りにいかないことも多いですが、その偶然性も含めて旅の魅力だと思っています。

――旅と研究はどのようにつながっているのでしょうか。

私の場合、かなり密接につながっています。研究フィールドも日本国内だけに限定していません。さまざまな国や地域を対象にしていますし、現地に行くことで初めて見えてくることも多いんです。それに、普段日本で書き溜めている研究ノートを、海外へ持って行って論文としてまとめることがよくあります。異国のホテルや列車の中で文章を書いていると、不思議とアイデアが整理されるんですね。

――日本ではなく、海外で論文を書くのですか?

ええ。そのほうが集中できるんです。日本にいると日常の延長線上にいますが、海外に出ると感覚が切り替わる。思考の速度や視点が変わる気がします。旅は私にとって、単なる休暇ではなく創作の源なんです。

――研究者としては少し珍しいスタイルかもしれません。

そうかもしれませんね(笑)。ただ、経営学というのは数字や理論だけではなく、人間や社会そのものを考える学問でもあります。国や文化が違えば、人々の働き方や価値観も大きく変わりますから、実際にその土地を歩くことには意味があると思っています。

――先生ご自身も国際的な経験をされています。

私はソウル生まれで、23歳の時に来日しました。日本で学び、研究を続けてきたわけですが、異国で暮らす経験はやはり大きかったですね。

――どのような点でですか。

若い頃は、自分がどこに属しているのか分からなくなる感覚もありました。でも逆に、その“境界に立つ感覚”が今の研究にもつながっている気がします。外から日本を見る視点と、日本社会の内部で生活する視点、その両方を持てたことは大きかったですね。

――普段はどのように過ごされているのでしょうか?

本を読んだり、音楽を聴いたりしている時間が好きですね。気に入った書籍と命の水……つまりワインですが(笑)、それにクラシックやジャズがあれば幸せです。

――かなり文化的な生活ですね。

そんな立派なものではありませんよ。ただ、音楽は昔から好きです。クラシックには構築美がありますし、ジャズには自由さがある。研究も少し似ている気がします。論理だけではなく、直感や感性も大事ですから。

――旅先でも音楽や本は欠かせませんか?

もちろんです。荷物はできるだけ少なくしたいのですが、本だけはつい持って行ってしまいます。旅先の古書店に入るのも好きですね。偶然出会った一冊が、その後の研究テーマにつながることもあります。

――先生にとって“旅”とは何でしょうか?

うーん……。自分を少し自由にしてくれるもの、でしょうか。普段の環境から離れることで、自分の考え方の癖や固定観念が見えてくるんです。最近は効率性や合理性ばかりが重視されますが、遠回りをすることで見えてくるものもあります。辺境を歩いていると、時間の流れ方そのものが違うんですよ。すると、自分が本当に考えたいことが少しずつ見えてくる。

――これから行ってみたい場所はありますか?

たくさんあります(笑)。まだ見たことのない景色を見たいですし、まだ出会ったことのない文化にも触れてみたい。研究というのは、結局のところ“世界をどう見るか”だと思うんです。だから、これからも旅を続けるでしょうね。研究ノートを持って、またどこか遠い場所へ。

 

武雄の印象

古くから他国との交流が盛んだった歴史を持つ地域。陶磁器づくりの発祥地。

 

趣味、特技、マイブーム

テニス狂。ヒマラヤのトレーキング。空間認知能力にすぐれている(道に迷わない)。

 

好きな言葉や信条

悠々と急げ! Now or Never!

 

愛読書

開 高健、梅棹 忠夫、司馬 遼太郎