木下 奈津紀Kinoshita Natsuki
准教授
専門分野
韓国の政治、経済
担当科目
国際理解、国際政治経済論 ほか
経歴
三重県生まれ、南山大学人文学部卒業、愛知淑徳大学大学院現代社会研究科博士前期課程現代社会専攻国際社会コース修了、同博士後期課程修了、博士(学術)。大学院在学中にEwha Woman’s University(韓国)に交換留学生として1年間留学。Chosun University(韓国)、愛知淑徳大学、佐賀女子短期大学を経て現職。韓国財閥を政治史の視点から研究している。著書に『韓国財閥と政治ー大宇を事例としてー」(成文堂)、『韓国語の第一歩』(白帝社・共著)などがある。
自分をひとことで言うと?
パグが大好きな働くママ!
インタビュー
――先生は、どうして韓国研究を始めたんですか?
実は、最初から「韓国を研究しよう」と考えていたわけではありませんでした。きっかけになったのは、大学時代の旅行でした。
――旅行がきっかけだったんですね。
はい。大学時代は、文化人類学を専攻していました。指導教授はインド出身の先生で、韓国については、教養の科目で学んだ程度でした。大学に入ると同時期に「冬のソナタ」が流行し、その後BIGBANGや少女時代などのアイドルも流行しました。韓国が身近な国に感じられるようになったこともあり、旅行してみようと思いました。
――初めての韓国はいかがでしたか?
私がイメージしていたよりもずっと発展していて驚きました。朝鮮戦争休戦後、短期間でここまで発展してこれたのはなぜだろう、と関心を持ち、韓国の経済発展について勉強を始めました。
――韓国研究の中でも、“財閥(Chaebol)”をテーマに研究をされているそうですね。
はい。韓国の経済発展について学ぶ中で、韓国財閥が経済発展の立役者だということを知りました。その韓国財閥は、現在も解体されることなく存在していて、韓国経済に強い影響力を持っています。そして、その影響は経済だけにとどまらず、政治、社会、雇用、教育など、さまざまな分野と深く関わっています。私は、「なぜ韓国では財閥がここまで大きな存在になったのか」「政治と財閥はどのような関係を築いてきたのか」という点に関心を持つようになりました。
――経済だけではなく、“政治”から見ることを重視されたのですね。
はい。韓国で財閥問題は、単なる企業経営の問題ではありません。たとえば、韓国では歴代政権と財閥との関係が大きな政治課題になってきました。経済成長を支える一方で、財閥への権力集中や不透明な関係が問題視されることもあります。つまり、韓国財閥を理解するためには、経済だけでなく、政治、社会、歴史、文化など、多角的な視点が必要なのです。私はその点に非常に興味を持ち、研究を続けました。
――大学院時代には韓国へ留学もされたそうですね。
はい。大学院在学中に、ソウルのEwha Womans Universityへ交換留学生として1年間留学しました。
――実際に韓国で生活してみて、印象は変わりましたか?
かなり変わりました。やはり、現地で生活することでしか見えない部分があります。旅行では見えなかった日常の空気、人々の価値観、社会のスピード感、競争社会の厳しさなどを実感しました。特に印象的だったのは、韓国社会における“教育熱”です。学生たちは非常に熱心に勉強していましたし、社会全体にも強い競争意識があります。一方で、人とのつながりや情の文化も非常に強い。厳しさと温かさが同時に存在している社会だと感じました。
――現地で研究することの大切さを感じられたのですね。
そうですね。韓国を外から見るだけでは、本当の社会の姿はなかなか分かりません。ニュースだけを見ていると、政治対立や日韓関係ばかりが強調されることもあります。しかし実際には、多様な価値観を持った人々が暮らしていますし、世代によって考え方も大きく違います。だからこそ、“現地で何を感じるか”がとても重要だと思っています。
――韓国で教員として勤務された経験もあるのですね。
はい。韓国・光州のChosun Universityで専任教員として勤務していました。
――研究だけでなく、教育も韓国で経験されたのですね。
はい。実際に韓国の大学で教える経験は、とても刺激的でした。日本と韓国では、学生の反応や授業の雰囲気も少し違います。韓国の学生は、自分の意見を積極的に発言する学生が多い印象がありました。また、韓国社会そのものが変化のスピードが非常に速いので、教育の現場でも「今、社会で何が起きているか」を常に意識する必要がありました。その経験は、現在の教育にも大きく活かされています。
――現在はどのような授業を担当されているのですか?
本学では、アジア地域学など、韓国の社会・文化・政治経済に関する授業を担当しています。また、2年次の「海外研修」も担当し、実際に韓国で実践的な学びを行う予定です。
――海外研修では、どのようなことをされますか?
一般的な語学研修と文化体験を組み合わせたプログラムではなく、現地のビジネスの現場を視察したり、現地の大学生やビジネスに携わる方々と交流したりする内容となっています。韓国の事例を実際に見て、日本と比較しながら、多角的な視点やグローバルな視野を身につけてほしいと考えています。
――授業では、どのようなことを学生に伝えたいですか?
私は、韓国社会を多角的に捉える視点を持ってほしいと考えています。韓国については、日本でもさまざまなイメージが語られていますが、どの国も単純に理解できるものではありません。政治、経済、文化、歴史、世代、地域など、さまざまな要素が重なり合って社会は成り立っています。だからこそ、一面的な見方ではなく、「なぜそのような社会になっているのか」を考えることが重要です。韓国研究を通して、学生には“異なる社会を理解する面白さ”や、多様な価値観に触れることの意義を感じてほしいと思っています。
武雄の印象
御船山や大楠など、自然豊かで美しい。観光資源が豊富。
趣味、特技、マイブーム
動物が大好きです。特に犬が好きで、パグを飼っています。
好きな言葉や信条
시작이 반이다(始まりは半分)=何かを始めた時点で、すでに半分成功している。
愛読書
研究以外で本はあまり読みません…。
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