鈴田 祐介Suzuta Yusuke

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准教授

専門分野

経済学、医療・介護政策

担当科目

経済学a(ミクロ経済学)、経済学b(マクロ経済学) ほか

経歴

長崎県大村市出身。九州大学大学院経済学府経済工学専攻修士課程を修了後、国立病院機構大分医療センター、同機構本部に勤務し、その後九州大学大学院経済学府経済工学専攻博士後期課程に入学。博士後期課程単位修得退学後、九州大学大学院経済学研究院助教、福岡女子大学国際文理学部非常勤講師を経て、2026年4月に現職へと至る。博士(経済学)。学術論文として、「地域医療制度に関するアンケート・面接調査研究」(2026年、医療福祉政策研究、共著)、「地域医療制度の補完性 : 7対1看護体制取得と地域医療支援病院移行について」(2024年、応用経済学研究、共著)などがある。

自分をひとことで言うと?

経済学も経営学も好きな医療政策学者

 

インタビュー

――まずはご出身から教えてください。

長崎県大村市の出身です。海も山も近くて、夕暮れ時になると空と海が鮮やかな朱色に包まれる、美しい景観のまちです。父が地元との役所に勤務していたので、小さい頃から地域に根ざした暮らしに興味がありました。「地域社会はどう成り立っているのだろう」とか、「人々の生活を支える仕組みって何だろう」といったことには、自然と関心を持っていた気がします。中学時代の将来の夢は「地方公務員になること」だったので、当時の友人からは「堅実すぎる」とよく揶揄されていました。

――どうして医療関係の仕事に進まれたのですか?

そうですね。大学院の修士課程を修了したあと、国立病院機構に勤務しました。元々は国家公務員だったので、財務省や経済産業省が管轄する九州の官庁で働く選択肢もありましたが、『コードブルー』や「JIN-仁-」などのTVドラマの影響もあるのかな?直感的に医療に関係する仕事の方がやりがいを感じれるように思えて就職してみたという感じでした。ただ、実際に医療の現場に近いところで働いてみると、医療って単に治療を行うだけじゃなくて、「どう運営するか」がとても重要なんだと実感しました。例えば、人員配置や設備投資、収益と費用のバランスなど、経営的な視点を抜きにして、良い医療サービスを提供し続けていくことは難しいんです。

――現場を経験したからこその気づきですね。

本当にそう思います。現場では、「もっとこうした方がいいのでは」と思うことがたくさん出てくるんですが、それを実現するためには裏付けとなる経営学や経済学の理論が必要となります。そんな感じで色々と思いをめぐらすうちに、「病院経営についてきちんと学びたい」と思うようになって、博士課程に進学することにしました。

――博士課程ではどのような研究をされたのですか?

最初は病院運営のマネジメントツールなどを研究していました。ただ、研究を進めていく中で気づいたのは、「病院単体ではどうにもならないことが多い」ということです。診療報酬の仕組みや制度設計、地域の医療提供体制など、行政の関与が非常に大きいんですね。そこから、自然と保健政策そのものに興味を持つようになりました。

――現場から制度へと関心が広がったわけですね。

そうですね。個々の病院の努力だけでは限界があって、制度の設計次第で医療のあり方は大きく変わります。例えば、どの地域にどれくらい医療機関を配置するのか、どんなサービスにどれだけの報酬をつけるのか、といった政策的な判断が、医療や介護の現場に直接的に影響を与えます。そうした仕組みを理解し、より良い形を考えていくことに面白さを感じています。

――現在はどのようなテーマに取り組んでいらっしゃいますか?

今は、医療・介護施設の運営に関わる政策について研究しています。高齢化が進む中で、医療と介護の連携はますます重要になっていますし、限られた資源をどう配分するかという問題も大きくなっています。現場の実態を踏まえつつ、データを使って分析し、「どんな政策がより効果的なのか」を考えるのが主なテーマです。

――本学では経済学を担当されるとのことですが、医療や介護と経済学はどのように関係するのでしょうか?

一見すると、医療や介護と経済学はあまり関係がないように思われるかもしれませんが、実はとても密接です。保健政策を考える上で、経済学の考え方や分析手法は欠かせません。例えば、薬局で販売する薬の価格をどのくらいにするかという問題では、数値化された治療アウトプットや薬の開発や生産にかかった費用などを考慮して、需要と供給のバランスもとれるように変更されていきます。

――なるほど、かなり実践的ですね。

そうなんです。実際に経済学は私たちの生活にかなり近いところで使われています。医療や介護に限らず、地域の産業や雇用、人口の動きなど、さまざまな現象を理解するための「道具」としての役割が大きいですね。

――学生にはどのように学んでほしいと考えていますか?

まずは、経済学の基本をしっかり身につけてほしいと思っています。ただし、「なるほど、そういう見方があるのか」と楽しみながら学んでもらえたら嬉しいですね。経済学の考え方を身につけると、ニュースの見え方も変わりますし、自分の身の回りの出来事をより深く理解できるようになります。

――地域という観点も重要になりそうですね。

そうですね。本学にはさまざまな地域から学生が集まってきますし、地域共創に貢献する人材を育成することが求められています。それぞれの地域では多様な産業や課題がありますので、経済学をベースにしながら、自分の関心のある地域や分野について深く考えていくことで、「現実の社会にどう役立てるか」を意識できるようになると思います。

――最後に、これから学ぶ学生へのメッセージをお願いします。

経済学は、皆さんの生活や将来に直結する学問です。最初は少し難しく感じるかもしれませんが、基本を一つひとつ理解していくと、だんだん面白さが見えてきます。医療や介護、地域社会といった身近なテーマとも結びつけながら、一緒に楽しく学んでいきましょう。

 

武雄の印象

佐賀県南部の中心地、観光資源がたくさん

 

趣味、特技、マイブーム

実家で3匹の猫を飼っています(TAUニャン可愛いです)、美味しいもの探し

 

好きな言葉や信条

わからない、はスタートライン

 

愛読書

Health Economics: An International Perspective, McPake B. et al.著

 

研究者情報

https://researchmap.jp/y-suzuta